紫陽花の季節
こんにちは。今回は東加古川院受付が担当させていただきます。
梅雨も真っ只中で雨の季節がやってきましたね。
この時季のじめじめした空気は憂うつですが、私が唯一楽しみなのは、この時季に見ごろを迎える紫陽花です。
紫や青・ピンク・赤・白など様々な色の花を咲かせる紫陽花は、気分の沈みがちな梅雨を華やかに彩ってくれます。
紫陽花は学名をHydrangea(ハイドランジア)といい、アジサイ科の落葉低木で、樹高は30㎝~2m、開花期は5~7月です。原産地は日本といわれており、元々日本に自生していたガクアジサイが母種となり、西洋に渡って品種改良されたものが世界の紫陽花の主流になったという説があるそうです。
紫陽花の名前は、“真の藍色の花が集まる”という意味で、「集(あず)+真(さ)+藍(あい)」が変化したものと言われています。
紫陽花の花の性質として、土の酸性度によって花の色が変わることが有名です。酸性の土壌では青色系統の花の色になり、中性~弱アルカリ性の土壌では赤・ピンク色系統の花が咲きます。子供の頃、鉢植えで購入したピンクの紫陽花を庭に植えつけし、翌年青色の紫陽花が咲いたのを見た時は本当に驚きました。ピンクのかわいい紫陽花が咲くことを期待していた幼い私は、青色ばかりが咲くので若干不満だったことを覚えています。
ただし、白い花をつける品種など、色が変わらないタイプの紫陽花もあるようです。
いまでは国内外で新しい品種が作り出されていて、細かく分けると約2000種類にも及ぶそうです。
では、日本で見られる主な紫陽花についてご紹介します。
◆ホンアジサイ◆
国内で見られる最もポピュラーな紫陽花です。こんもりと丸い花がつく手まり咲きタイプで、18世紀後半に欧州に渡り品種改良を経て、より大輪で色のバラエティに富んだセイヨウアジサイとして日本に逆輸入されてきました。国産の切り花の多くはホンアジサイです。
◆ガクアジサイ◆
日本で古くから見られる品種で、主に関東地方、中部地方、伊豆諸島、小笠原諸島などに分布しています。日光を好みますが、日陰でも湿地でも育つのが特徴です。中央につぶつぶの小さな花を集合させ、その周囲を装飾花が取り囲んでいます。
◆ヤマアジサイ◆
主に太平洋側の福島県から四国・九州地方にかけて分布しています。半分日陰になっているような湿り気のある林や沢に生育しているのが特徴です。ガクアジサイと外見はよく似ていますが、ガクアジサイと比べて小ぶりで装飾花の量も少なく、枝や葉も細いので全体的にきゃしゃに見えます。
◆セイヨウアジサイ◆
ガクアジサイが西洋で品種改良されたもので、色とりどりの花が特徴です。日本原産の紫陽花よりも見た目が華やかです。ボリュームのある丸い形の花がかわいらしいと、切り花やドライフラワーとしても人気の高い品種です。
紫陽花は、植え替えや剪定など適切にお手入れしていけば、育てやすく何年も繰り返し花を咲かせてくれます。ガーデニング初心者の方でもチャレンジしやすい点も魅力的です。
お庭やベランダなどに植えて、紫陽花栽培を楽しんでいただくのもおすすめですよ!