梅干しの効能
秋風が感じられるこの頃ですがいかがお過ごしでしょうか?
今回は東加古川院看護師が担当します。
例年10月半ばまでは暑さが続くので、今年もまだ油断はできませんね。
私は今年、おやつとして梅干しを持ち歩くようにしていました。水分だけでなく塩分の補給が大事なのは、みなさんもうご存じですね。大量に汗をかいて、そこへ水分補給だけ行うと血液中の塩分・ミネラル濃度が低くなるため様々な症状が出ます。
室内でお仕事をされる方でも、話す機会が多い方は要注意。人は発汗以外にも皮膚および呼気から水分を失うからです。私たちも患者様とお話をする機会が多いので、こまめに水分補給を行っています。特に今年は暑い日が長く続いたので、寝不足や疲れがたまりやすく体調がすぐれないと思われた方も多かったのではないでしょうか。
そこで熱中症対策だけではない、梅干しの素晴らしい効能についてお話したいと思います。
梅干しは日本人なら一度は口にしたことはあるポピュラーな食べ物。
お弁当に梅干しが入っていたり、食欲がないときにさっぱりした梅入りの食事を摂りたくなる。これにはちゃんと理由があります。梅の酸性成分であるクエン酸は唾液の分泌を促して食欲を増進させるばかりでなく、胃液やその他の消化酵素の分泌を高めて消化吸収を助けてくれます。梅に含まれているクエン酸は殺菌・除菌効果に優れています。お弁当に梅干しを入れるのは、クエン酸の微生物の繁殖をおさえる効果を狙ったものです。さらに、お腹の中に入ると胆汁の働きを活発にし、食中毒の原因となる菌に対する効果も期待できるのです。
さらに、梅のクエン酸には疲労回復効果だけではなく新陳代謝を促し、体内の老廃物の排出を促進してくれる効果もあります。
また、健康維持のためには体液を弱アルカリ性の保つ必要があります。しかし、ご飯やパンなどの主食や肉や魚などの食品は、その多くが酸性食品です。お酒も体を酸性にしてしまう食品です。現代社会ではどうしても酸性食品を多く摂りがちですが、体液が酸性化すると血液はドロドロになって網細血管の流れが悪くなり、血行不良などを引き起こす原因になります。身体のためにはアルカリ性食品を食べて、酸性をを中和させる必要があります。梅干しはアルカリ性食品で、ほんの少し食べるたけで酸性を中和することができる優れものです。例えば牛肉を100g食べた時、酸性を中和するなら梅干し1個でOK。梅を食べるだけで血液やリンパの流れがよくなり、抵抗力や免疫力がUPするので病気にもかかりにくくなります。
もちろん美容にも効果があります。 ポリフェノールやビタミンEなどの抗酸化成分は野菜や果物の中でも優れた含有量を誇ります。
美容や健康維持に役立つ梅干しですが、もちろん塩分の多く含まれたものもありますので、塩分量の低いものを1日2粒程度摂取するのが理想ですね。
定番のシソ漬けや、ハチミツ梅、かつお梅、酸っぱいのが苦手な方でも食べやすいものも増えていますので、是非みなさまも溜まった疲れに梅干しを食べてリフレッシュしてみてください。