へその緒

皆様猛暑が続きますが迎えましたが、いかがお過ごしでしょうか。

今回は東加古川院の看護師が担当いたします。

最近私は暑さを避けるため家でゆっくり昔のドラマを見ることが多いのですが、とても感動し心に残るドラマがありました。“コウノドリ”というドラマみなさまご存じですか。産婦人科を舞台にした物語なのですが、その話の中で「へその緒は沢山の言い伝えや迷信がある」と言われており、とても気になったのでへその緒について調べてみました。

へその緒は、母親の胎盤と胎児を繋ぐ組織のことです。出産後大切に保管されている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。なぜへその緒を保管する風習があるのでしょう。調べてみると子どもと母親が繋がっていたという、確かな証拠なので「親子の絆の証」として大切にしておく人も多いようです。そのため、現在では親が出産の記念として取っておく目的である場合がほとんどだそうです。

医学が今ほど進歩していなかった頃には、子供が大病を患った際、へその緒を煎じ飲ませることで生きながらえるという迷信や、夜泣きの時に子どもにへその緒を舐めさせると落ち着くなどという迷信などがあり、大切に保管されていたそうです。へその緒には栄養が多く、凄いパワーが宿っていると信じられており、病気の万能薬という意味で保管されていたのだと考えられているそうです。

へその緒を大切に保管するのは日本伝統の風習ですが、日本を含むごく一部の国や地域を除き、その他の国や地域にはこのような慣習は見られません。なので、欧米で出産をした日本人が、産まれた後にへその緒を欲しいとお願いすると、非常に驚かれるそうです。

そのようにして大事に保管されてきたへその緒ですが、最後はどのように処分するのが望ましいのでしょうか。現在、へその緒は、持ち主本人がこだわらなければ処分しても大丈夫だそうで、その場合は「燃えるゴミとして処分する」「お焚き上げをしてもらう」「庭に埋めて土に還す」の3択とのことでした。

それでもやはり保管しておきたいという場合は、出産した本人もしくはその子どもが亡くなるまでがいいそうでその場合、処分するときは火葬の際に棺の中に一緒に入れてもらえばいいそうです。子どものへその緒を持たせる場合は、これだけ子どもを産んだという証として持たせ、あの世で生前の行いについて裁きがされるとき、子供を産んだというのは善行になるため必ず成仏できるという考えからのようです。自身のへその緒を持たせる場合は、天国で母親のところへ導いてくれるという考えのようです。

私も出産した際のへその緒を保管しているのですが今回調べて、へその緒は親子の絆の証であることを知り、私の子どもが大きくなったらぜひ見せながら説明したいと思いました。それまで大事に保管していきたいと思います。

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