皆様、こんにちは。
2月も終わりに近づき暖かい日も増えてきました。今回は、東加古川院の看護師が担当させていただきます。
気候も良くなるとお出かけされている方も多くなると思いますが、お仕事の方やお家で過ごされている方は、ほっと一息、空を眺めてみるのはいかがでしょうか?もしかしたら、コウノトリに出会えるかもしれません。
今年に入ってから、福井県からコウノトリのりゅう君が明石に飛来してきているようです。今週も当院から、車で10分ほど移動した池にいたそうです。目撃した方の話によると、鶴並みに大きくて、他の鳥と比べると風格が違ったよ。と話していました。見ると幸運が訪れそうですよね♪
コウノトリといえば、兵庫県とは縁が深く県鳥にもなっていますが、1971年に国内の野生コウノトリは絶滅してしまったため、見たことのない方も多いのではないのでしょうか。その後、コウノトリを繁殖させる努力が続けられ、兵庫県をはじめ、福井県、千葉県で、人工飼育で育った個体を自然に返す取り組みがなされました。しかし、環境破壊により絶滅してしまったコウノトリを現状のまま野生に戻しては、以前と同じようになってしまいます。そのため、コウノトリの餌場となる水田(無農薬、減農薬)を増やす等の人と自然の共生活動が行われてきました。現在、野生に生息するコウノトリは142羽といわれています。田んぼの食物連鎖の頂点に立つコウノトリが生息できる環境は、人間にとっても安心安全な環境ですが、地域の深い愛情と努力の賜物だと感じます。
この活動の一つとして、近隣の高砂市にも人工巣塔がある事をご存知でしょうか。高い鉄筋コンクリート柱の頂上部に大きな円台のようなものがついたものです。私も、見たことがあったものの、何のためのものかずっと気になっていました。今回、調べていく中で、コウノトリは松などの大木の高木の上に巣を作る為、コウノトリが栄巣するための塔だと知りました。現在では野外コウノトリの孵化も確認されるようになったそうなので、いつか高砂でも巣作りしてくれる日が訪れるとよいですね。